春閨夢 6


 新婚別 
 
  私の両親は昼も夜も私に幸福であれと養って下された。
  娘を産んでそれを他へ嫁にやる時には
  家の鶏や犬さえも送って行けるというのに
  あなたは、ともすれば死ぬかもしれない場所へ
  お行きになされるとのこと、
  それを思えば心の奥底の痛みがはらわたの内へ
  ひしひしと迫る様な心地がします。
  心に誓ってあなたについて行こうとも考えましたが
  それではあんまり慌てた様子にも見えましょう。

  お出かけの上は新婚のことなど心に留めることはなさらずに
  せいぜい勤めて下さいませ。
  軍隊の中に女がいるとあっては
  恐らく軍の士気の奮い立つ事は難しいでしょう。
  
  私は貧しい家の娘ですのに
  嫁に来たとはいえ柄にもなく薄絹の着物や下衣を身に着けていました。
  今度という今度はその上着などは二度と着ないでしょう。
  あなたの前では紅おしろいも洗い落としてしまいましょう。

  空を仰いでさまざまな鳥の飛んでいるのを見ていると
  大きな鳥も雄と雌とが並んで飛んでいくのでしょう。
  それにどうしたことか人間のことというのはままならぬもの。
  お別れするは是非もないこと。
  この上はただいつまでもお互い心を変えず
  お会いするその時まで心待ちに眺め暮らしていくでしょう。



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  中国京劇院   張火丁 飾 張氏     宋小川 飾 王恢


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by xiao-mei | 2007-05-27 20:17 | 好戯

京劇好きの自言自語


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